FXはリスク移転のツール

FXはハイリスクだと言われることが多いですが、本来の目的はリスクヘッジのためのものです。これが実需と言っても良いでしょう。一例を挙げてみると、海外と取引をしている企業があって、その取引によって来月には1万ドルの資金を受け取ることができるとしましょう。現在の為替レートが1ドル=110円なら、110万円くらいは入ってくるだろうと想定して経営を進めていくでしょう。

しかし、実際に代金を受け取るときになって、1ドル=90円にまでなっていたとすると、90万円しか手に入れることができません。逆に、1ドル=120円になっていれば120万円を手に入れることができます。企業の経営者にとって最も大事なことは経営計画通りに勧めていくことで、得する可能性があるからと言って変動する取引はしたくないと考えるのが普通です。ここで登場するのがFXです。

1ドル=110円の時に、FXで1万ドルを売っておくと安定させることができます。1ドル=90円になれば、キャッシュとして入ってくる日本円は20万円の損失ですが、FXで20万円の利益を得ることができます。逆も同じで1ドル=120円になれば、キャッシュは10万円のプラスになりますが、FXでは10万円のマイナスになり、損益が相殺されます。実際に外貨の取引を行っている企業にとっては、リスクヘッジの手段だと言えるでしょう。

個人投資家は外貨の取引の必要性がなく、リスクを引き受けるという役目を担っているのですから、リスクがあるのは当然のことだと考えられます。

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